4月2日、舞台「怒りをこめてふり返れ」のスペシャルトークイベントが行われ、7月の上演に先立ち、翻訳家の水谷八也、演出家の千葉哲也、主演の中村倫也が登壇した。

本作は、1956年にイギリスで初演された劇作家ジョン・オズボーンの戯曲。初めて労働者階級の社会について描いたといわれる歴史的作品でもあり、当時“怒れる若者たち”という呼び名で社会現象を巻き起こした。映画「3月のライオン」やドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」に出演している人気俳優の中村倫也を主演に迎えて、上演される。

中村演じるジミーは、英国中部の貧しい下層階級に生まれた青年。妻アリソンと、同じ下層階級出身の友人クリフとの奇妙な三人の共同生活を続けていた。ジミーは、政治、宗教、あらゆる旧世代の価値観や秩序に激しい怒りをぶちまける。さらに、搾取によって裕福な生活を送る、憎むべき中産階級出身の妻アリソンにいらだち罵倒する。善良なクリフはジミーに怒りの矛先を向けられ憔悴したアリソンをやさしくなぐさめるのだった。
ある日、アリソンの友人ヘレナが部屋を訪れる。窮状を見かねたヘレナは、アリソンの父親レッドファーン大佐に連絡を取り、説得されたアリソンは実家に戻るのだが......。

左から、水谷八也、中村倫也、千葉哲也

作品のテーマは“怒り”現代で見ても楽しめる名作

本作について、翻訳家の水谷は「作品が生み出されたイギリスは変革の時代。その時に問題となっていたことが凝縮されているので、現代にもリンクするものが見つかる舞台になる。例えば、今の日本でも、怒らないといけない場面なのに、何を発火点にすれば分からず、“怒り”という感情を忘れてしまっていることがある」と真剣に語った。

主人公のジミーは、怒りをぶちまけるために、とにかく早口で機関銃のようにひたすらしゃべり続ける。そういった役柄を演じることになった中村は、「最初は15ページ読んでは休憩っていう繰り返し。セリフを読むだけでもパワーがとても必要でしたね」と、役作りをしていく中で苦労したことを語った。

ジミーは、ただ怒っているだけじゃない。あふれる人間味

一見粗々しくみえるジミーの性格について、水谷は「ただ怒っているだけかといえばそうじゃない。過去でもなく、未来でもなく、“今”を必死に生きている男」と評価。

中村は、「膨大なセリフの裏側には、色んな気持ちが隠れている。相手にどんな変化を与えたいだとか、何を引き出したいのだとか」という、人間味あふれる深い部分を語ってくれた。「ジミーは粗野じゃない気がする。ネジまがった一種の愛というか。自分のことを知りたいからこそ、人にたくさんしゃべってぶつけているそんな感じ。本当はいいヤツな気がする。それを稽古で探っていこうと思っています」と役柄に対する愛が感じられる言葉も、聞くことができた。
また、舞台にかける想いを語る真剣なトークの合間には、中村の嫌いな食べ物の話題も挟まれた。「ぼく、しいたけ大っ嫌いなんです!」と中村は告白。その理由については、「小さい頃、お母さんが下ごしらえしている、しいたけのヒラヒラがこわくって。大号泣しました(笑)」とコメント。
中村の可愛らしいエピソードに、会場は和やかな雰囲気に包まれた。

中村倫也

ひとつの作品を作り上げる。がっちり築かれた、チームの信頼関係

読み合わせの練習をみんなでやった時の手ごたえについて、中村は「一人で練習をしている時には予想もできなかった感情が出てくる。このメンバーだと楽しくできそうだと感じました」と現場の雰囲気の良さをアピール。

水谷は、以前、舞台上の中村倫也を見たときの印象について、「アドリブのときもすごく自然な振舞いだった。信用できる役者さん」と中村を絶賛。
中村は、演出家の千葉について、「僕自身は千葉さんに演出を受けるのは初めてだけど、千葉さん演出のファン。表現者としておもしろい人で、直感的に惹かれます」と尊敬の言葉を送った。

楽しみにしているみなさんへメッセージ

最後に、3人から一言ずつメッセージが送られた。
水谷は、「現代の日本ともつながりがある作品として方向を探っていく。身近な人と楽しんでいただければ」とメッセージ。
千葉は、「お芝居を通して、人のステキな部分、ダメな部分、信頼できる部分を感じ取って楽しんでもらえれば」と見どころを語った。
中村は、「観劇は、ひとりひとりが自由に楽しめる時間。どんなことを感じるのか、どんなことを得るのかもみんなそれぞれ違う。みなさんが満喫できるよう、これからの稽古精いっぱい頑張っていきます!楽しみにしていてください」と、稽古にかける意気込みを熱く語った。

公演概要

舞台「怒りをこめて振り返れ」
http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/16_007983.html

公演日程:2017年7月12日(水)~30日(日)
前売り開始日:2017年4月22日(土)
会場:新国立劇場小劇場

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