1973年にロンドン初演で始まった伝説のカルト・ロック・ミュージカル「ロッキー・ホラー・ショー」。1975年に映画版が製作され、ブロードウェイにも進出。2011年には劇団☆新感線・いのうえひでのりの演出で上演され、そして2017年、前回に続き主演を務める古田新太をはじめ、音楽にも造詣の深い多彩なキャストが集結し、よりパーティー感、グラムロック感を高めた演出で5年ぶりの復活を遂げる。
今回は、日本の「ロッキー・ホラー・ショー」の伝説的存在であり、2017年版では音楽監督、ナレーター役としても参加しているROLLYにインタビュー。本作との出会いから作品への想いなどを語ってもらった。
―ROLLYさんは「ロッキー・ホラー・ショー」に22年間も携わっているとうかがいました。
初めて出演したのが22年前で、この作品を初めて知ったのは映画でした。この作品は僕の人生においてすべてを解放してくれたものなんです。

まだ3歳くらいの時、家にあった映画雑誌でマリリン・モンローなどの古いハリウッド女優の写真を見て、自分もこんなメイクで素敵なランジェリーを身に付けたらどんなに素敵だろうかと思って、ブラジャーとパンティーを身に付けメイクをして鏡の前に立ったら、それまでに体験したことのない、とてつもないハイな気分になりまして。

それから隠れてこっそりやっていたんですが、婆やに見つかり家族に報告され、家庭内で「一雄は変態」という設定になりました。自分は永遠に変態のレッテルを貼られたまま生涯を過ごすのかと思って絶望していた頃、QUEENなどのロックに出会い、その後、映画で「ロッキー・ホラー・ショー」を知り、自分が好きなロックと子どものころに禁止された女装、ガーターベルトをした奇妙な人たちが主人公の、“変態こそが美徳”とされるこの映画を観たとき、「コレだ!!」と。

それで主役のフランク・フルターの役で舞台に立ったときに家族を呼びまして、“一雄は変態が仕事になり、変態こそが美徳でそれで生きている”ということをわかってもらい、もう家族から脅されることはなくなったと思いました。だから「ロッキー・ホラー・ショー」は僕の人生においてすべてを解放してくれた作品なんです。
―ROLLYさんから見て「ロッキー・ホラー・ショー」はどんな作品ですか?
「ロッキー・ホラー・ショー」というタイトルだけど、暗い話でも怖い話でもなく、ホラーというよりはキモカワ。不気味でかわいいもの。ここ数年のハロウィンみたいなものです。そして本当におバカな作品。

昔はそういうものがなかったんです。今も愛されている作品だけど、昔はカルト作品だと言われていて、70年代にはまだ浸透していなかった。僕がやっていた90年代頃もまだそうではなかったけど、ティム・バートン監督の「シザーハンズ」や「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」の人気が出るにつれて、薄気味悪いけどかわいいものがだんだん認知されるようになってきて…。ハロウィンの盛り上がりも昔とは違うし、キモカワ感も違うじゃないですか。だからキモカワの権化って感じかな。

今回の舞台は手応えがすごくて、さらにこの作品を好きになってくれる人が増えるような気がしますし、これからまた人気が出るんじゃないかなと思います。毎年ハロウィンの時期に合わせてやるといいのかも。
―ROLLYさんから見た今回の見どころは?
まず出演者の皆さんにすごくメジャー感があります。何といっても古田さん。僕、古田さんが30年以上前に大阪ローカルに出ていた時から面白いなーと思っていたんだけど、貫禄と面白さとばかばかしさとフットワークの軽い感じがさらに増したというか。今、最高にいい感じなんじゃないでしょうか。

僕も古田さんも年齢的には初老に入っているので、我々が本当にできなくなるまでは古田さんにもがんばってもらいたいです。古田さんじゃなかったらあのギャグ感は出ないだろうし。

古田新太

―お稽古でもばかばかしいことを一生懸命やっていたとか。
ばかばかしいことは真剣にやらないとだめなんです。真剣にやるほど、最終的にはコメディー映画の最後で1回ほろっとさせるような感動を呼ぶというか。この作品もとんでもないことをやっている話なのに、延々とおバカなことをやり続けて最後、フランクが死んだときに、なぜかちょっと感情移入して寂しい気持ちになる。この作品のテーマソング「サイエンスフィクション」が持っているちょっと寂しい感じ。でも、全力でおバカをやりきっていないとその寂しさが生きてこないんです。すべて終わって「サイエンスフィクション(リプライズ)」が流れた時に、祭りの後のちょっとした寂しさを感じる。

あとは非常にスピーディーに事が進んでいくので、あっという間に終わります。今までは映画も含めて2幕でまったりするところがあったんですけど、今回は第2幕がすごく魅力的。映画版ではお蔵入りにされたブラッドくん(小池徹平演じる)のソロナンバーも、今回あえて「お蔵入りだった」と言うことによって、あの曲がすごく生きたような気がします。スコット博士(武田真治演じる)が歌う「どあほのエディ」という曲も、今まではあまり人気がなかったと思うけど、今回MIKEYさんの振り付けがスピーディーで素晴らしくて。今回は振り付けもすごいので飽きる暇がないんです。22年前とはテンポ感、スピード感がまるで違います。

そして今回は女王蜂のアヴちゃんが出演したことにより、女王蜂が演奏をやってくれているのですが、今日本でこのステージを演奏するのに最もルックス的にぴったりなグループで、バンドの見た目がよいのも見どころです。
―「ロッキー・ホラー・ショー」は“参加型の作品”というところもひとつの特徴かと思うのですが、今回はいかかでしたか?
お客様の参加度は今までで一番です。「タイムワープ」という曲でも立っていいのかわからないから、何人かが立って楽しんではいるけど、その後ろの人は「見えないなあ」っていうような感じ。

でも今回は「ここでペンライトを振るんだ」とか「ここで英字新聞を被るんだ」っていうナレーションがあるから、河原さんはうまく作ったと思います。フランクが死んでロッキーが階段を上がるときの「ここで光線銃を撃つんだ」とか、まさにアトラクション。昔もそうだったけど、今回が一番親切です。座って見たかったら座っていてもいいんだけど、動きやすいきっかけを作ってあるところが偉いなあと思います。
―前回の2011年版と今回の2017年版では、具体的にはどのようなところが違うのですか?
いのうえひでのりさん演出の前回は「ロッキー・ホラー・“ピクチャー”ショー」。映画の世界にほれ込んで、映画の質感を舞台で表現できないかということに重きを置いていました。僕も2017年版演出の河原さんも、ある意味、映画版に対するリスペクトは2011年版で頂点に達したようなイメージがありまして、もともとこの作品はお芝居から始まっているので、今回は原点に戻って、もっとシンプルな舞台版として作ろうという話になりました。

だから今まではわりと演劇っぽい感じでやっていましたけど、今回は開き直って、バンドのメンバーがステージ上にずっといるロックショー、「ロッキー・ホラー・“ライブ”ショー」みたいな感じです。ノリがいいフィフティーズのリバイバルのようなロックンロールと、キモカワのハロウィンっぽい感じのプロモーションビデオを羅列したようなステージに、ちょっとお芝居がついている感じ。1曲1曲がすごくシンプルでかっこいいと思います。
―歴史のある作品ですが、今後の展望などはありますか?

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