舞台『駆けはやぶさ ひと大和』が2月8日(木)より天王洲 銀河劇場にて開幕した。
本作は、『もののふ白き虎』(2015年)、『瞑るおおかみ黒き鴨』(2016年)に続く「もののふシリーズ」の最終章。
主演を務めるのは、ダンスボーカルグループのシーンを牽引するDa-iCEのボーカルとして活躍、昨今は作詞や俳優活動なども行い、その才能に注目が集まる花村想太。
自身2度目の舞台で、「姿絵」により新撰組の想いを遺そうとする新撰組隊士・中島登を演じる。
時代物と言うと「歴史は苦手」と敬遠してしまう人もいるかもしれないが、時代背景こそ過去だが、この物語で綴られるものは、現代にも通じる普遍的な青春ドラマだ。

女性には理解しづらい、男同士の友情。
バカバカしくて、やかましくて、全然合理的じゃなくて。いきなり本気で殴り合いの喧嘩をしたと思ったら、次の日には何もなかったように、むしろ今まで以上に仲良くなっている。
一度相手を信じたらテコでも動かないくらい頑固で、あれこれ言葉を尽くさなくても、目を見れば気持ちが通じ合えている。女同士の友情とはまた違う、不思議な絆を持っている。
そんな男同士の友情が微笑ましかったり羨ましかったりする、女性たち。

そして、大切な仲間と夢を追いかけたことがある人。
もう二度と会えないけど、ずっと忘れられない友達がいる人。
熱い青春の気持ちを思い出したい人。

そんな人たちにこそ、是非おススメしたい作品だ。

「夢を叶えたい」現代を生きる私たちと変わらない‟新選組“の面々の熱さに胸が熱くなる

もののふシリーズ最終章『駆けはやぶさ ひと大和』は、新撰組隊士・中島登(花村想太)の視点から、新撰組の栄華と悲哀を描いた青春劇。時代物ではあるが、この作品の根幹にあるものは、たとえどれだけ時が移ろうと、変わることのない熱く眩しい青春の日々だ。

剣の腕は今いちだが、絵を描く技術は天下一品の主人公・中島(花村想太)は武士になるつもりなんてないどころか、大のもののふ(武士)嫌い。
何の因果か入隊することになった新撰組でも、最初は口を開けば愚痴ばかり。剣の稽古もすぐに泣き言を言って逃げ出す、とても幕末の男とは思えないキャラクターで親近感を抱かせる。
そんな中島が自ら刀を握り、「誠」の文字が刻まれただんだら羽織を翻し、仲間と共に戦いへ挑むまでの成長譚を主軸に据えながら、近藤らが新撰組にこめた情熱を鮮烈に描き出していく。
本作は作・演出の西田によって「人斬り集団」と恐れながらも、時代の大きな渦に呑みこまれ、壮烈に散った“新撰組”を題材に作られた作品。
登場人物の年齢設定が実際と異なるなど、完全に史実にのっとっているわけではない。
だが、だからと言って完全に自由に創作しているわけでもない。
しかし、最も重要な本質である“男の生き様”については決して損なうことなく、舞台の上に立ち上げている。

作品を観ているうちに感じる事は、新選組の面々たちは、ただ自分たちの夢を追いかけ続けた人たちなんだという事。
「人斬り集団」なんて呼ぶと、現代の私たちとはまったく別の世界の住人のように思えるが、全然そんなことはない。一緒にバンドを組んだり、部活で優勝を目指したり、あるいは会社を興したり。今の世の中だって、そんなふうに大好きな仲間と夢を追いかけた季節は、長い人生の中でも特別にキラキラと輝いて心に残り続ける。それは、彼らだって同じ。ただ夢を叶えたかった――でも、叶わなかった。
その結末を、150年後に生きる私たちはよく知っているから、必死に運命に抗う男たちに、一層胸焦がれてしまう。
そして登場人物達も「1人の生きた人間」として、笑い、時に悩み、揺らぎ、泣きながら人間臭さを持ち、そうした想いをより一層強くさせてくれる。

中島が属する新撰組の近藤勇(的場浩司)、土方歳三(荒木宏文)、沖田総司(山本涼介)、斎藤一(青木玄徳)など史実上の著名な人物たちも、この作品を観ていると今から150年前、この国に確かにいたような、まるで何十年も会っていない旧友に再会したような、そんな感慨さえ抱かせてくれる人物として描かれている。

花村想太だから体現できた、中島登の愛され力

中島演じる花村想太は、これが2度目の舞台。
花村本人の持つ人なつっこさが、この中島登という男の魅力を何倍にも膨らませているように思えた。Da-iCEで活躍している時の花村は愛嬌たっぷりなキャラクターである一方、歌への想いと努力は底知れない。そんな愛らしさと男気が掛け算になって、意気地がないくせにお調子者の中島登という男に親しみと説得力をもたらした。

どんなバラードも歌いこなす哀切の乗ったハイトーンボイスは、演技者としても大きな武器に。
淡々とした、それゆえに無常感のにじみ出るモノローグ。クライマックスで響かせる魂の絶叫。長年の音楽活動で鍛えたエモーショナルな表現力で、舞台経験豊富な俳優たちに引けを取らない存在感を示した。

そして、このもののふシリーズでずっと同役を演じ続けてきた荒木宏文と青木玄徳は、ひと際強い想いで舞台に臨んでいるように見えた。その立ち姿、その目線、その太刀筋。台詞以外の一挙手一投足にも、魂がこもっている。だから、ふと目に入ったら、もう視界から外すことはできない。自然と彼らに目を奪われてしまう。

荒木と青木の熱演からは、この男の生涯に決着をつけられるのは自分しかいない。そんな覚悟をひしひしと感じた。

また本作より参加の久保田も「敬意を持って」と口にしていた通り、熱い想いを胸に秘め、日本の未来を見据える榎下武揚を熱演している。

もっと彼らを見ていたいと思える、そんな作品になれば

初日を迎えた出演者ならびに作・演出の西田大輔のコメントは、以下の通り。

花村想太「今回、テーマソングの作詞をさせていただいたのですが、詞を書くにあたっていちばん意識したことは、主役は中島登であって、中島登ではないというところ。中島登がいちばん残したかったものを楽曲にも残していきたいなという想いで歌詞を書かせていただきました。もののふシリーズはこんなんだったんだよ、って伝えるような詞となっているので、歌詞に注目して聴いていただけたらなと思います」

久保田秀敏「今回は歴史上の人物を演じるということで、実際に榎本武揚さんの墓参りをさせていただきました。歴史に恥じないよう、大切に演じていきたいと思います」

山本涼介「僕が演じる沖田は、人より長い刀を使っているので、それが上手く決まれば迫力のある殺陣のシーンになると思います。あとは、髪型だったり衣装のおかげで、普段より1.2割増しにカッコよく見えると西田さんに言っていただいたので、そこに注目してもらえたら(笑)」

杉江大志「今回、カッコいい殺陣がたくさんあるんですけど、それだけじゃなくて、男たちが命を懸けて戦うカッコよさ、自分の命よりも大切なものを持って戦う姿をみなさんに伝えられたらなと思っております」

健人「お客様に楽しんでいただけるよう、死ぬ気でとまでは言い過ぎかもしれませんが、本当にそれくらいの心意気で最後まで全力で一瞬一瞬を生きていきたいと思います」

近藤頌利「僕が演じる伊藤博文はご存じの通り内閣総理大臣になった男です。ですが、今回はまだ伊藤博文が若い頃。まだまだ発展途上の役ですので、その若い生きざまにご注目いただけたらなと思います」

林田航平「前作では土方さんや斎藤さんに引っつき虫のようにチョコチョコとついていたんですけど、今回は後輩が続々登場しまして、ちょっとえらくなったなと思っております(笑)。上には弱く、下には強い、島田をお見せできれば」

青木玄徳「1作目から観てくれている人も、この作品から観てくれる人も、全員が楽しめる作品になっております。どうぞお楽しみください」

荒木宏文「(大声で)一生懸命頑張ります! 宣伝よろしくお願いします!」

中村亀鶴「この作品は、男の生き様、死に様、カッコよさ、カッコ悪さが存分につまった作品です。現代の方にも共感していただき、これから生きていく糧になれば幸いです」

的場浩司「劇場に足を運んでいただいた方に何かを残せる舞台になればと思っております。あとは若者に引っ張ってもらって頑張ります。よろしくお願いします。押忍!」

西田大輔「もののふシリーズ3作目になるんですけど、最終章ということで、並々ならぬ思いでここまで辿り着いたと思っております。1作目の『もののふ白き虎』のときに憧れの対象として描いた新選組。今回は、憧れの存在だけでない、生身の彼らを描きました。どこにもない主人公をつくりたいという想いがあったのですが、花村くんが演じる中島を本当に愛らしい人間としてつくってくれました。観終わった後にもっと彼らを見ていたいと思うような、そんな作品になればいいなと思っております。本当に集大成の作品が出来上がりました。ここから大阪の最後まで、みんなと駆け上っていきたいと思います」

舞台「駆けはやぶさ ひと大和」は2月8日(木)から2月18日(日)まで天王洲 銀河劇場にて上演。その後、大阪に場を移し、2月23日(金)~2月25日(日)まで森ノ宮ピロティホールにて上演。

もののふシリーズ最終章『駆けはやぶさひと大和』
<東京公演>
日程:2月8日(木)~2月18日(日)
会場:天王洲 銀河劇場

<大阪公演>
日程:2月23日(金)~2月25日(日)
会場:森ノ宮ピロティホール
www.mononofu-stage.com/

文・写真:横川良明

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