国籍も過去も持たない孤独な男たちによるスパイアクション『メサイア』シリーズ。最新作『メサイア −月詠乃刻−』では、これまで謎の組織として描かれてきた新興宗教団体「照る日の杜」が暗躍。「照る日の杜」の御神体だった御池万夜(長江崚行)と、「照る日の杜」の信者だった柚木小太郎(山沖勇輝)のふたりが、壮絶なドラマへと巻き込まれていく。そこで、演じる長江&山沖コンビに、ついに始まる新章に向けた想いを聞かせてもらった。

「照る日の杜」と言えば、御池と柚木を思い出してもらえるような作品にしたい

――先輩たちの卒業を経て、ついに御池&柚木らのドラマが動き出します。
長江:長江崚行本人としては、すごく責任を感じています。先輩たちからのバトンを受け継ぐという意味でも、ちゃんとやらなきゃなって気持ちが強くて。たぶん今回、改めてメサイアコートに袖を通したとき、今まで感じたことのなかった重さを感じるような気がします。

山沖:最初にメサイアコートを着たときもすごく重たいなと思ったんですよね。そこから、白崎(赤澤燈)、有賀(井澤勇貴)、加々美(杉江大志)と3人の先輩の背中を見てきて、やっとメサイアコートがフィットしてきた感覚があって。それが今回、置かれる立場が変わってどうなるか。そういう僕らの変化や成長も見せたいですね。

長江:たぶん僕が演じる御池本人は特に何も思っていない気がするんですよね。彼はそういう周りの変化に全然興味がなさそうだし。だから、演じるときはあまり余計なことは考えず、フラットにやれたらなとは思っているんですけど。

山沖:ただ、今回は「照る日の杜」が出てくるじゃない? 黒のメサイアコートを着ている僕らに対して、彼らのコスチュームは白。ここの対比と融合はやっぱり気になる。

長江:御池と柚木は、唯一この黒と白を両方身にまとったことがあるキャラクター。絶対にキーになるところだよね。「照る日の杜」が出てくるということは、いよいよ御池と柚木のドラマが加速度的に進んでいくということ。きっと予測のつかない絶望が待っているんだろうけど、もう受け止めるしかないなと腹を括ってます(笑)。

山沖:うん。「照る日の杜」と言えば、御池と柚木を思い出してもらえるような、そんな作品にしたいね。
――御池と柚木の関係性は、歴代のメサイアたちと比べても、また少し独特です。御池は柚木が「照る日の杜」の元信者であることも知っていて、かつ彼に自らを殺されたがっている。
山沖:おっしゃった通り、歴代の先輩たちとはまた違う関係性の中にあって。御池と柚木だからこそ出せる絶望というものをつくれたら、きっとこの長いシリーズの中でも歴史に残るふたりになるんじゃないかと思っています。それを今から崚行とつくっていくのが楽しみであり、不安でもあり。でも、それをやれるのが『メサイア』の良さなんですよね。

長江:御池と柚木は、ベクトルはお互いに向いているんですけど、その色が今までのメサイアとは違うんですよね。すごく憎しみがこもっている。だから、もっとドロドロとした人間っぽさを出していければと考えているんですけど。宗教団体に身を置いていたふたりだからこそ、そこから出てくる愛憎がより人間らしくてリアルなものであれば、「照る日の杜」との対比を見せられるんじゃないかなって。

御池の半分は、僕でできています

――それぞれ自分の演じるキャラクターを、どんな男だと捉えていますか。
長江:御池はプライベートの僕とそっくりなんですよ。あそこまで常識知らずではないんですけどね(笑)。御池の心の奥には全然違う感情があって、ずっとそれを隠さざるを得ない状況で生きてきた。僕も小さい頃からこの業界にいて、大人に囲まれて仕事をしていく上で隠さなきゃいけなかった部分も少なからずあったので。そこがすごく御池とリンクするというか。そうだよねと思うところがどんどん増えて、今はわりと自然体で演じられるようになっています。御池の半分は僕で、もう半分に『メサイア』らしいドラマチックな要素が濃縮されている。そんな感じですね。

山沖:柚木は今までのサクラ候補生の中でも普通というか、人間らしさを持っていていい人。だからこそ、「照る日の杜」から抜け出そうとして家族に殺されたわけで。柚木はまだ御池が御神体であることを知らないけれど、もしその真実を知ってしまったらどう行動するのか全然わからない。普通の人だからこそ、ひどいことを思っちゃうのか、認められるのか、すごく不思議なところですね。
――ここもこれまでの『メサイア』との違いですよね。今までは幕が上がってからどんどん真相が明かされて、観客が一緒になって衝撃に震えるという感じでしたが、御池と柚木に関しては観客が真実を知っていて、当事者はまだ何も知らないという。
山沖:普通の感覚で考えれば、自分の人生を狂わせた宗教団体の御神体がメサイアだなんて聞かされたら、正気ではいられない。特に柚木にとっては、御神体を殺すことが生きる目的になっている。復讐に燃える男が、自分が復讐したい相手がメサイアだと知ったときにどうなるのか。しかも、その相手から命まで救われているわけですから、尚更複雑ですよね。一体柚木はどっちに転ぶんだろうと考えると楽しみですし、まだまだ新しい柚木が見られるんだろうなっていう期待があります。

西森さんの演出には『メサイア』愛がつまっている

――西森(英行)さんの演出は、相当役者にとってはハードと聞きますが。
長江:これまでの稽古場で、偉大な先輩たち生傷つくってボロボロになっていくのをずっと見てきて。それでも先輩たちはみんな「大丈夫だよ」って言いながら僕らの前に立って戦ってくれていた。その背中に憧れていたからこそ、今度はその負荷に僕らが耐えていくんだと思うと、ものすごく怖いです(笑)。でも、西森さん自身は、役者に不可能なオーダーは言わない人。ギリギリ超えられる課題を出してくれるので、たとえその渦中にいる間は実感がなくても、終わった後で振り返ったら必ず成長できているんですよね。

山沖:これまで先輩たちが死にそうになりながら役と向き合っていくのを見てきたので、次は自分たちかと思うと、今から御飯が食べられないです(笑)。西森さんは、役者としても人としても底上げをしてくれる人。それはなぜかと言うと、西森さんは決して自分から正解を出さないんですね。僕たちが提示した答えに対して、常に本当にそれでいいのか揺さぶりかけてくる。だから僕らも何が正解なのかわからなくなるんですけど、そういうときも簡単に答えは出さず、じゃあ何が正解か考えてみようかって、僕たち自身の力で正解まで辿り着けるよう導いてくれるのが、西森さんの演出の特徴です。すごくハードなんですけど、じゃあなんでそんなにハードなのかと言うと、それはやっぱり愛情があるから。西森さんの『メサイア』愛は半端ないですし、どれも僕らを信頼してるから言ってくれる言葉ばかり。そこはお互いに信頼を持ってやっていきたいなと思います。

おっきーさんだから『メサイア』をやれている

――信頼という言葉が出ましたが、おふたりの関係は今どんな感じでしょうか。
山沖:僕は信頼しかしてないですね。

長江:僕は信頼すらしてないですね。

山沖:なんでやねん!(笑)

長江:というのは嘘で(笑)。こうやってイジるのが僕とおっきーさん(山沖)の定番になっていて。いつも「失礼なことをしたな……」って、帰りの電車でひとり反省してたりするんですけど(笑)。でも、おっきーさんだから『メサイア』をやれているというのは間違いない。ずっとおっきーさんとやれたらと思うし、本当にお兄ちゃんができたみたいな感じなんです。

山沖:こんな弟は勘弁してほしいですけどね(笑)。

長江:またまた(笑)。おっきーさんが幸せなときは僕も幸せだし、稽古場で辛そうな顔をしているときは、こっちも辛くなる。そういう僕からおっきーさんへの気持ちが、御池の一方的な歪んだ愛情にもつながっている気がします。

山沖:崚行は若いのにすごくしっかりしているなと思うところもあれば、弱いところもあって。そうやってひとりで反省しているところなんて可愛いですね。支えてあげたいなって気持ちも強いです。それは『メサイア』をやりはじめてから特に。

長江:これまで共演した作品はあったけど、ここまで近い関係性の役はなかったからね。

山沖:ずっとフレッシュで可愛いなと思っていた立場から、いつの間にか支えてあげたいし、一緒に寄り添ってあげたいと思うようになった。それはやっぱり『メサイア』があったからだと思います。
――じゃあ、そんなかけがえのないメサイアに、これから始まる稽古に向けてエール交換してもらえれば。

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