映画、ドラマ、舞台、声優、映画のレビュアーなど、多方面で活躍中の俳優・池田純矢が作・演出を手掛ける企画「エン*ゲキ」シリーズ。
池田は2015年の第1回公演『君との距離は100億光年』で舞台演出家デビューし、第2回公演『スター☆ピープルズ!!』では弱冠24歳で紀伊國屋ホールでの上演を果たした。

エン*ゲキシリーズ第3弾となる『ザ・池田屋!』は、幕末の「池田屋事件」の史実に基づきながら、池田独自の新たな解釈で紡がれたオリジナルの王道エンタテインメントだ。尊王攘夷派志士と新選組が集う池田屋を舞台に、なじみのある登場人物たちの想いを笑いとともに織り交ぜながら、いわゆる時代劇とは一線を画した斬新な演出でストーリーを展開する。

そこで今回は池田純矢にインタビュー。作・演出だけでなく、キャストとして高杉晋作役で登場し、さらにスタッフとしてもほぼ全セクションに関わる彼に、本作への想いなどをうかがった。
―エン*ゲキシリーズ第3弾となる今回、幕末の池田屋を題材に選んだのはなぜですか?
演劇に限らず、エンタテインメントを作るときに、自分が好きなことって圧倒的に説得力があると思うんです。僕が心底おもしろいと思うものを僕ひとりの中で終わらせるのではなく、みんなに共有して「おもしろいね」って笑えたらすごくハッピーだなと思っているので、3作目を書くにあたり、自分が皆さんに伝えられるオリジナルで面白味のある物には何があるのかを考えた時に、歴史物はひとつあるなと思いました。その数ある時代の中でも幕末に決めたのは吉田稔麿(よしだ としまろ)を改めて知ってからです。

吉田稔麿の名前と存在は知っていたのですが、松下村塾と言うと吉田松陰や久坂玄瑞、高杉晋作の方が有名なので、彼の存在をそこまで意識したことはなかったんです。そこで改めて調べてみたら、松下村塾の四天王と呼ばれていたり、吉田が死ななかったら維新はあと数年早く起こっていただろうとか、生きていたら総理大臣になっていたんじゃないかとか、とにかく色々な逸話が残っているとんでもない大物だったんですよ。でも、彼がどこで生まれてどんなふうに育ち、どのような人間だったのかは不明瞭ですし、池田屋で亡くなったとされてはいるけど、別の説では池田屋にはいなかったんじゃないかとも言われていて。そんなにすごい人物の死に際が未だに不明だなんておかしな話ですし、そこがすごくフィクション向きだったんです。それで、自分の色々な想いも込めながら、彼を主軸にこの時代の動乱を描くことができたらおもしろいんじゃないかと思ったのが着想のきっかけです。
―タイトルを池田さんの名字と同じにしたのは何か意図があったのですか?
本当は「池田屋」ってタイトルを付けたくなかったんですよ。だってすごく自己顕示欲が強い奴みたいじゃないですか(笑)。池田屋を使わないタイトルを10~20個くらい色々と考えたんですけど、一番しっくりきたのがこれだったので、このタイトルでいこう、ということになりました。
―今回の作品はひと言で言うとどんな作品ですか?
王道エンタテインメントだと思っています。単純に楽しめるおもしろいエンタメ作品と考えたときに、圧倒的に笑いは必要だろうと思ってコメディにしました。でも笑いだけだとコントになってしまうので、コメディでありながらもキャラクターそれぞれの想いがあり、いわゆる起承転結のストーリー性のある物語、子どもから大人まで楽しんでもらえる普遍的な王道エンタテインメント、だと言いたいです。
―物語の時代設定は幕末ですが、最近の若者言葉が出てくるなどかなり現代的なセリフもあり驚きました。
時代劇は好きなんですけど、時代劇で話す言葉ってフィクションに感じてしまうんですよ。例えば日本の幕末はつい数百年前の話なので、史実に基づいたものも多いと思うんですけど、その時代を見たことがある人はこの世にはもういないですし、なんかフィクションだなと思ってしまって。この作品もフィクションなんですけど、何かひとつ親近感というか説得力がほしかったんです。あとはコメディなので堅苦しいのが嫌だった、というのもあります。
―衣装なども国際色豊かで現代的なアレンジが斬新でした。
チラシのイメージもですけど、国際色のある派手なものにしたいというのは本を書く段階で思っていたので、全セクションのスタッフの方、役者の皆さん全員に「時代劇だと思わないでほしい」と伝えました。「時代劇である、というのはその設定や会話の流れで生まれるものだから、それは基本的には無視していい」と。和物だから洋物を入れちゃいけないという決まりは全然ないですし、できれば積極的に洋風な物、新しい物、現代的な物を取り入れていく形にしたいという話はしました。遠い世界の話にしたくないっていうのもありましたし、あとは純粋に見た目がおもしろいかなと思って。例えば、沖田総司が履いているのはコンバースのスニーカーなんです。

音楽もベースには和楽器があるんですけど、エレキギターやドラムなどの要素は色々なところで入れていますし、全セクションのスタッフさんに「洋的であり現代的である時代劇」をテーマに色々と作っていただきました。
―他にも演出面でこだわっているところはありますか?
衣装やメイクなどビジュアルです。とにかくキャラクターが浮き立ってほしいので、一目見たときにそのキャラクターがどういう役割を果たすのかということを一瞬でお客さんにわかってもらえるように、とてもわかりやすいビジュアルであることにはこだわっています。

殺陣も今回はわりとボリュームがあるんですけど、時代劇のように本格的な剣さばきの人もいれば、剣をブンブン振り回す人、金属バットを使った喧嘩のように見える人などそれぞれのキャラクター性が反映されていますし、セリフに関してもそうですね。すべてにおいてキャラクター性は演出をする上で大事にしています。
―登場人物はほとんどが実在した人物かと思います。オリジナルの要素はどのくらいなのでしょうか?
今回は完全オリジナルキャラクターなんですけど、史実から逸脱したキャラクターはいないです。名前を聞いたことがあるっていうのはとても有利だと思っていて、史実として実際に残っている逸話はキャラクターを作るヒントにもなるので、皆さんが想像している新選組の沖田総司、近藤勇、藤堂平助ではあります。ただ、いわゆるオーソドックスな、誰もが思い描く人物像ではないと思います(笑)。
―その中で池田さんは高杉晋作役を演じます。この作品ではパーティーピーポー的なキャラクターだとうかがいましたが、実際はどのような人物ですか?
とにかくぶっ飛んだ変なキャラクター。徐々にキャラクターが登場していって変な奴が舞台にあふれていく中で、一番変な奴っていうイメージです(笑)。高杉晋作のことは歴史書や文献を読んでいて「いや、おかしいでしょ」「イカれてる」と思っていたので、僕が思い描く高杉晋作がビジュアルやキャラに反映されていると思います。
―実際にご自身で演じようと思ったのは?

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